前回「茶色の瞳に映るもの」の続き
--------------------------------
休憩所をスルーしなくてはならず、まとまった休憩がとれない我々。
続く山道、降りしきる雨。
視界をさえぎる暗黒と、精神を誑かす疲労。
1
コンビニ前は野戦病院。
2
名物、ホテルあそこ。
この周辺は傾斜の連続で、完全に山道。
我々の精神は今にも折れそうな状態にあった。
しかし、そんななか、精神と肉体の最悪の閉塞状態を打開する、一筋の光があった。
それは、「ガンダムソング」。
誰かが「哀戦士」を口ずさむと、すぐに皆が歌に参加する。
誰も口を利かない、利けない状態にあったのに、歌だけは、ガンダムソングだけは特別例外であった。
その歌は、彼らにとって最高のカンフル剤となり、その痛む足を、前へ進める手助けとなった。
腐ってもガンダム研究会なんだな、皆ガンダムが好きなんだな、と、新入生の僕は少し感動した。
ガンダムソングのレパートリーが出尽くした後は、「なのは」とか「ハルヒ」の歌を歌ってた。
こっちはおぞましかった。
結局、「3区の休憩所(寝る体育館)にはこのペースなら2時くらいに着くだろ!」
~しばらく歩いて~
「いや、ちょっときついな、2時半到着だろ」
~しばらく歩いて~
「3時だな。3時到着。」
~しばらく歩いて~
「3時半到着ですな。」
ってな感じで終盤順調にペースダウンしつつ、AM3時半に3区の休憩所に着いたのだった。
by GAIZEKUTO
[0回]
PR